開催報告 ワークショップ「今、語り合う『うた』の授業づくり」

R3.12.18.Sat. 福岡県春日市にて、久々の対面ワークショップ開催しました!

久しぶりに対面でのワークショップを、福岡県は春日市クローバープラザにて開催いたしました。
お忙しい中ご参加いただいた先生方、本当にありがとうございました。

対面でのワークショップは1年ぶりでした。

ちょうど前日、福岡県では438日ぶりに新型コロナ陽性者ゼロ人を記録していましたが、感染症対策をしながら、気を付けて行いました。
会の概要を報告します。
今回は「歌唱」をテーマに行いました。
もちろん、コロナ禍での学習活動そのものに工夫が求められているから、ということもありましたが、若年の先生方が、歌唱の学習がどうあるべきか、どのような支援や指導が必要か、ということを学ぶ場が圧倒的に不足しているのでは、という懸念がありました。


当日は初任者の先生や2・3年目の先生、常勤講師の先生、来年度から採用されるという方が沢山参加してくださいました。

1 オープニング


まず、オープニングでは福岡市教育センターの松下絵美先生によるQuizletを使ったアクティビティでアイスブレイクを行いました。初めて使用される先生も多かったようで、チーム戦が盛り上がりました。

2 学習指導要領における歌唱の内容

次に、福岡県教育センターの倉橋慎二先生から、学習指導要領における歌唱の学習活動についての確認を行っていただきました。三つの資質・能力をどう捉えるか、学習評価との関わり等について整理していただきました。

3 グループワーク

続いて、グループでワークを二つ行いました。 
まず、学習指導要領の小・中・高の内容を系統的に整理した表(こちらは群馬県の島田聡先生との共作です。感謝申し上げます。)を用いて、各段階におけるキーワードの違いや、求められる姿の変化について、それぞれの先生方の実践をお話いただき、それと照らしながら確認していきました。
共通教材の話題にもなり、「中学校1年生だったら~」とか、「3年生ならこうするかな?」といった、具体的な学習活動について情報交換しながら整理することができ、これは私自身も大変勉強になりました。


続けて、「翼をください」を用いて、授業でメイン教材として取り扱う場合に、どのような子供の姿をゴール像として描くかについて話し合いました。
小学校、中学校1年生、中学校2・3年生を想定したグループに分かれ、同じ曲を異なる学習段階で扱うとどのような違いが出るか、実際の授業やその中での学習活動や手立て、子供の反応などをイメージしながらあーでもないこーでもないとワイワイ話し合いました。
教材研究(楽曲分析)をあらためてする形ともなり、「翼をください」にこれほどまでに様々な要素が絡み合って、仕組み付けられていて、歌詞のメッセージが関わっていてるとは!という発見が沢山あり、とても勉強になりましたし、楽しかったです。

4 クロージング

最後に、私のほうから質問への回答や、歌唱の指導における留意点について何点かお話させていただき、クロージングいたしました。

今回、当然ではありますが、「学習指導要領(解説)」を拠り所としたことで、「大切なことは全てここに書いてある」ということを、あらためて実感したところでした。目新しい突飛なワードではなく、そこにある大切な言葉を拠り所にして、学びを深めていきたいと思っています。


まだまだ安心はできない状況が続きますが、「歌唱の学習ができないわけではない」からこそ、一層の工夫が必要です。
何より大人の事情で、子供たちを置き去りにせず、その成長の充実のために何ができるかなを考え続けていきたいものです。

今回のワークショップに際して、「オンラインでもやってほしい!」というメッセージを本当に沢山いただきました。少し検討して、もしかしたら1月に同様のテーマでオンライン版のワークショップを行えるかもしれません。またお知らせいたします!


アンケートから


・難しいなぁと思って考えていた歌唱の授業も少し糸口が見えたのかな。。。と思いました!メモのペンが止まりませんでした。
・同じ楽曲を小学校と中学校で、教材研究したのがすごく勉強になりました。
・指導領域「歌唱」に沿った指導について学ぶことで,自身の指導について見直す必要があることがよく分かりました。これからも学びを続けたいと思います。
・歌唱の指導内容が改めて、頭の中で整理されました。また、教材分析もなるほどと思える内容がたくさんあり、参考にしていきたいと思います。
・学習評価や、指導する内容が今までは曖昧になっていたと思います。ワークショップを通して授業で何を学ばせてどうなればいいのか?というところが明確にできた気がします。ありがとうございました。
・これまで中高の系統まで意識して授業計画や評価基準の設定をしたことがなかったので、今回整理された系統を元にディスカッションをしてとても新鮮でした。
・生徒に対する発問の仕方。生徒が考える授業つくり。どうすれば、意図を持って表現する工夫や技能を身に付けることができるかなど参考になりました。
・歌唱の授業について、指導要領を紐解きながら、ゆーっくり考えることができたのがよかったです。ありがとうございました。
・音楽科の授業づくりについて演習をすることができ、大変勉強になりました。この話し合いが学年会でできたらいいなと思いました。久しぶりに合唱することができ、やっぱり歌を歌うことは楽しいなと思ったので、実施方法を考えながら子ども達とも歌唱を楽しめたらいいなと思います。本日は本当にありがとうございました!

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